チリウヒーター ソーラーシステムで60年の実績
 地球環境から身近なことまで熱い思いを語る…2010


2010年
Back Number



12月 元々人間は
 この夏、暑さは異常だったとか。事実、名古屋では最高39℃にもなった。そのマスコミが猛暑と呼ぶ期間中、土日は3時間位ずつテニスをやってコートを走り回ったが、あまり暑いと思わなかった。時に風が来れば涼しいとさえ思った。
 平日は毎日、家から事務所までわざわざ遠回りして片道15分かけ、昼食をとりに帰って一日二往復、合計約1時間歩く。ところが歩きながら暑いと思わなかった。ところが会社や家では、冷房をかけていながら、結構暑いと思うのである。なんとも不思議な現象であるが、真夏のカンカン照りの中で屋上で集熱器の試験をやっていた職員も、最初はびびったけど、やっているうちに風を涼しく感じた、と言う。
 人間は活動していた方が気持ちが良いものなのだろうね。
TOP  目次に戻る
11月 過剰報道じゃないか??
 テレビのニュースで、奄美大島の豪雨被害をやっていた。地形の説明から、道路幅何メートル、被害者インタビューと共に微に入り細にわたっての解説。惨事には違いないが、ここまで重箱の隅をつつくような報道が必要か?
 日本のテレビがあまりに面白くないので、僕はスカパーを見る。最近のBBCやCNNでやっていたことは、英国キャメロン政権による福祉予算大削減、アフガニスタンで米露共同麻薬殲滅作戦、カルザイがイランから現金を貰った、メキシコ湾油田事故のその後、インドネシアの津波と火砕流の二重災害、ユーロ危機に関するEUのサミット、南北朝鮮銃撃戦など。遠い世界は関係ないと言われるかもしれないが、それがよく言われる「内向き」現象である。
 今や世界は一つ。マイホーム学院で、受講者にメキシコ湾海底油田事故を知っているか聞いて、全く知らない人が大勢を占めているのに驚いた。
TOP  目次に戻る
10月 生物でみるアジア諸国の現状
 ある生物の一生を見るのには、1個体の一生をじっと見守る必要はない。ガバーッと捕まえて卵、幼虫、サナギ、大人、年寄りと並べてみるとその一生が分かる。何の話かというとこうだ。
 ベトナムのワーカーの一般的な給料が月100$位だそうだ。これを近隣ASEAN諸国と比べると、先行して成長したマレーシアでは500$、このところ成長著しいインドネシアが200$位。フィリピンは遅れていて50$辺り。日本は2,000$とするか。これを50$-100$-200$-500$ -2,000$ と一列に並べると今アジアで何が起こっているのか明らかに分かる。一列に並んで猛烈な勢いで坂道を駆け上がっているのである。当然エネルギーも不足する。アジア諸国では停電は普通のことだ。だからアジアが世界経済をリードすると言われ、日本の企業もどんどん外へ向かう。採用は増やすが日本人ではなくアジア人を増やす。
 さて内向き安全志向で英語も話せない日本の若者たちよ、景気が戻ったら就職口が増えると思ったら大間違いだよ。
TOP  目次に戻る
9月 超大国 中国
 北京市外縁で何社か会社訪問をした。何度も乗り換えしながら地下鉄で近くまで行って迎えに来てもらったが、私は一度も地下鉄で立ちっ放しにはならなかった。若者たちが私の年齢を見て席を代わってくれるのだ。
 敬老の話は別として、中国でも多くの人々と触れ合うのだが、みんなとても好意的で、親切だし、日本へ行ってみたい、日本語を勉強したい、といっている連中の多さに驚く。九州の知り合いの工務店さんも自宅に招かれたりしてとても好意的だ、と言っていたが、新聞などに書かれるような悪感情は全く感じない。
 だけど中国政府はやはり嫌いである。あの政府が倒れてくれるといい関係になるのだがなー、と思う。人口が日本の10倍以上の超大国、国民はどんどん豊かになる、そんな国がいつまで今のような体制をとり続けられるのだろうか。その玄関口にあるのが日本である。
TOP  目次に戻る
8月 変化のとき
 事業の成績を問うとき、いつも出るのに「前年同月比」というのがある。国の経済成長以上に成長し続けられないのは敗者だ、と言われると私などは黙ってうつむく以外にない。しかしひがむ訳ではないが、ずっと前年同月比増加を続けると一体世の中どうなるのだろう。その結果が近年の先進諸国が成長できない理由である。
 政治家や新聞が、こりもせずに「経済成長を」などと叫んでも、こちらはもう腹いっぱいで食う気がしないし、物を買いたいと思わないのだ。そうなってしまった日本で、高齢化と少子化の中で、これから日本は変わっていかなくてはいけない。
 だが、東南アジアの若者たちが英語を日常語として世界を働き場と見ているのに対し、日本の若者は内向き志向を強め、マニュアルと規制を守り、言われた事はやるが自分で考え、「安心と安全」を身上として飛び出すことはない。鎖国したこの国は変れるのだろうか、日本の指導層にそれができるのか?
TOP  目次に戻る
7月 自分の身は自分で守る・・・
 中国製毒餃子で死人まで出た事件は、中国側の犯人検挙で進展した。当時の調査では餃子袋には穴もなく、製造過程で毒が入れられたとのことだったが、中国側に犯行用の注射器まで見つけられて調べ直したらしい。5/15の新聞には小さく、「日本の警察の捜査では発見できなかったが、拡大鏡で見直したら穴があった。見落としだった」とある。世界に「無能」をさらした国辱ものである。
 大阪府のポリ袋入り養子殺害も2年前の階段転落死を事故死とお茶を濁した警察の怠慢の結果で、更に5/19には超重要参考人が車で出かけて窓を目張りして練炭自殺(それとも妻が殺害か?)と来た。え-?見張りしてなかった?信じられない!
 ストーカー被害や赤ちゃん虐待など、助けを求めてもあしらわれ、命を落とした人は数限りない。それほど日本の警察は弛み切っているのだが、これらを叩こうとするメディアが皆無である。メディア自身に理念もさっぱりなく、役所の発表を書くだけ。逆らって記者クラブの席を失うのが怖いということか。もし私達が犯罪被害にあった場合もこの程度に扱われる覚悟はしておくべきである。
TOP  目次に戻る
6月 日本の社会保障は・・・
 普通の真面目な若者が、ある日突然ひそんでいた重病が出て再起不能になったとする。彼にはまだ幼い子供たちがいるが、仕事には戻れないかもしれないし、戻ってもまともな仕事は続けられない。奥さんのパート仕事ではとても家族を支えられない。この場合、日本の国は彼らをどう扱うのだろうか。調べてみたが、僅かな生活保護のみが救済である。
 一方で彼等には医療負担ものしかかる。うちの奥方いわく、「なんて貧しい国なの、この国は!」。
 もし皆さんの身近にこんな人がいたら、と考えてみよう。こうした場合の生活保障が日本はヨーロッパと比べ著しく低いのだという。だが、こうした保障がきちんとないと、勇気も出にくいし、お金はひたすら貯金に回る。実はこれは私の身近な現実の話なのである。
TOP  目次に戻る
5月 怪しい!CO2地球温暖化説
 国連の気候変動に関する政府間パネルIPCCの報告書が出た頃、私は世界の権威の科学的報告としてCO2による地球温暖化を真面目に信じた。本当は少々おかしい点も感じたが、恥ずかしながら商売上好都合と思った面もあろう。
 だが、その後いろいろ書物を見るにつけ、疑いは深まるばかり。
 そして昨年11月、英国の気候研究所からごまかしを裏付けるメールが多数暴露されるに至り、ついに世界がIPCCのCO2地球温暖化説を疑い始めた。
 克ってニクソンを辞任に追い込んだウォータゲート事件をもじってクライメートゲートと呼ばれるものである。懸命なインドは自国のバチャウリが議長を務めるIPCCからさっさと脱退した。もともとIPCCの設立自体が、自国の原発反対運動を抑えるために英国が企てたとされているし、日本もこれを根拠にして原発推進を進める。
 温暖化はかくのごとく利用価値が高い。日本で最も温暖化防止を叫ぶのは、TVコマーシャルだ、とうちの奥方は言うのだが、なるほどそれではメディアにはIPCCがいんちきとは書けないね。
TOP  目次に戻る
4月 危険な内向き志向
 所要で出かけた際、香港で乗り換えた便には中国系の若者がたくさん乗っていて、皆、個人旅行。こうしてどんどん世界に広がって行く。
 名古屋空港で時間待ちをしていたら某外国語大学の学生たちの団体がいて、ガイドさんに導かれていた。外国語大学生にガイドが要るのか。
 海外留学も希望者が減ってしまい、韓国より全然少ないとか。戦後教育の失敗の一つが、何年も勉強させながら使えない英語を教えてきたことだ。世界が急激にグローバル化し、アジアが重要といわれる今、そこで当然として英語を使いこなし、国を超えて動き回る若者たちを見ると、豊かさの中でのうのうとして内向き志向をしていると危険だと思う。。
TOP  目次に戻る
3月 それぞれの味でいいじゃないか
 中国の工場めぐりをやった。日本同様、工場はどこも田舎にある。結局、田舎周りをやったのだが、そこで大ショックを受けた。
 昼時、夕食時になればじゃあ食事にしようか、と村や町の食堂へ行くのだが、そこで出される食べ物が美味しい事といったらない。しかもちょっと土地が変わればそれぞれに全く違った料理である。
 町から少し出ると絵に描いたような村の景色もある。国が広いといえばそれまでだが、駅や通りがピカピカになる度に店構えはどれも格好いいが、全国どこにでもある美味しくない店が並び、土地土地の小さな風味は消滅し、繊細な日本の食文化が消えてしまうのを見るに付け、疑問を禁じえない。美しい日本の風景はどこへ消えてしまったのだ。日本の町並みや歴史のある建築物はどうなったのだ。
 自国の文化を守れないようでいいのかと思う。
TOP  目次に戻る
2月 CO2排出量の見方を変えてみる
 12月19日、COP13(国連機構変動枠組み条約締約会議がいつも通り利害対立・問題先送りの形で閉幕した。日本のメディアも対立の様子を連日大きく扱ったが、本当はこうした機会をCO2についての情報を提供する機会とすべきである。
2009年の世界のCO2排出は290億tで、そのうち日米中独をみると
単位:億t 日本 USA 中国 ドイツ 世界合計
2003年 12.56(4位) 58.81(1位) 41.02(2位) 8.75(6位) 260.1
2007年 12.53(5位) 60.07(2位) 62.84(1位) 8.35(6位) 299.1
 中国の増加は著しい。07年に日本の上位に割り込んだのはインドである。
これを国民一人当たりで見ると
1人当りt 日本 USA 中国 ドイツ
2003年 9.9 20.3 3.2 10.6
2007年 9.9 19.9 4.8 10.1
GDP1ドル当りのCO2-トン
2003年 1.00t/$ 1.77t/$ 2.03t/$ 1.19t/$
 日本は世界5位の高排出国だが、一人当たりとかGDP当たりではまあまあじゃないか。中国はどんどん増えて世界一は悪いが、一人当たりはまだ日本の半分以下、しかしGDP当たりが多いな-。アメリカはめちゃめちゃだな-、とか、こういう数字を見ながら考えよう、というメディアがどこにも無いのは情けない国である。
 2003年の世界のCO2排出は23百万t、一位USA5.8百万t、二位中国3.5百万t、日本は四位で1.2百万tというデータもある。その後は中国が急増しいまや世界一位とされている。日本のCO2排出量は世界の4.5%程度。GDP1$当たりの排出量は1tであるが、USAは1.8、中国は2.0、ドイツは1.2と日本は立派なものである。
TOP  目次に戻る
1月 優れた技術を持ってるのは・・・
 これからの世界経済を支えるのは新興諸国だと言われる。
 過日、中国の太陽熱業界を訪問して地方の町を回ってきたが、ヨーロッパへ出荷しているだけあって、僕が訪問した優良な業者たちの技術水準は立派なものである。しかも市場が極めて大きいので設備投資もどんどん出来てうらやましい限りである。ここ半年ほど、他のアジアの国にも行ったのだが程度の差こそあれ、どこもその成長には目を見張らされる。
 ところが新聞・テレビには未だに「優れた日本の技術」などという言葉がいつも出るのだが、それを目にし耳にする度に僕はいつも、現場を見てないやつのいうことは怖いな、あんなことを書きまくって国民もそう思っているらしいが、今に思い知らされるぞと思う。
 昔、アメリカ人が日本製品は物まねで粗悪品と思っているうちにいつの間にかお株を奪われて、その挙句に日本車をハンマーで叩いて潰すパーフォーマンスをやっていたが、我らの番ももう直ぐだろうね。
TOP  目次に戻る

 
Copyright(c) CHIRYU-HEATER Corporation. All Rights Reserved.