ここでは、チリウヒーターの社長、岡本 が、独自の視点で、環境のこと、エコのことはもちろん、身の回りの出来事やニュースを、たまには過激に、綴っています。(※あくまでも個人の感想です※)
座ってばかりが健康に悪いとは言え、一日一万歩と言われるとちょっと。確かに一日一万歩だと心血管疾患の発症が大幅に減ることは分かっていましたが、もっと少ない歩数でも効果的なことが英国で7万人を対象の調査で分かりました。座っている時間が長いほど心血管疾患のリスクと死亡率が高まることが示されていましたので、長時間座っていても沢山歩くとその危険性を打ち消せるかも調査。座っている時間の長短は一日10.5時間が境です。結果座っている時間の長短に関係なく、リスクは減り、一日1万歩までは歩数が多い方がリスクは少ないことが分かりました。同時に一日4千歩でも一万歩の半分ほどの効果だとか。また出来るだけ速足がより効果的。そこから一日千歩増やすのは難しいことではなく、千歩の増加は以後数年にわたりリスクを減らすと判明。私は毎週2回泳いでいる、という人も心配ありません。週末だけ運動の人も、毎日継続している人と基本的に同じ程度の効果だとか。加齢、言い換えれば繁殖終了とともに、意識とは無関係に人の細胞は死のうとします。実際繁殖終了後長く生きているのは人間だけ。川を遡って産卵や射精を済ませたサケもそうだし、交尾を終えたジョロウグモのオスはさっさと雌の餌になって子造りの栄養になります(最近脱走するけしからんオスがいるらしいことが分かった)。もう死のうと思っている細胞に元気を出させるのは運動などの刺激だとか、これを「運動依存性」といいます。
歩く人
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史上最も暑かった夏、と気候変動の脅威は迫るのに一向に本気になる気配がなく、特に日本では大手メディアによる啓蒙が乏しいです。15年のパリ協定で1.5℃の上昇に抑えるべく思い切った行動をとろうと、約束したのに効果が乏しい。一部の気候専門家はこの目標が実感を伴わず良くないので、海面上昇の上限を場所ごとに例えば「東京湾で60センチ以下」とか定めるべきだと言います。気温上昇は魚の分布を変え、海水を膨張させ、地上の氷河や南北極の氷を融かして水位を上昇させます。日本でも東京湾、伊勢湾、大阪湾の満潮時の海面より低いゼロメートル地帯に4百万人が住んでいます。家が流されずとも道路や下水管などが水没すれば恐るべき事態になるのは能登地震を見れば明らかです。世界的に水面上昇の影響は大きく、バングラデシュやオランダなど低地の国には死刑宣告になると国連事務総長も訴えます。広大で関係なさそうなアメリカでも国土の10%しかない沿岸部に人口の4割が住み、ニューヨーク市も千五百年間で最速ペースの海面上昇に見舞われています。日本は毎日湯船につかる習慣により家庭エネルギー消費中お湯の比率が極端に高い。お風呂は大量のエネルギー消費をし家庭のエネルギー消費の1/3に達します。太陽熱の湯沸かしをするべきです。300ℓの湯を6m2の集熱器で温めるクラスの温水器を戸建ての家の半分が採用すれば年にCO2排出を1千万トン削減します。
家庭用太陽熱温水器
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戦後砂糖が手に入りにくかった頃日本では人工甘味料サッカリンが、味にやや嫌みがありながら止む無く使われていました。元々19世紀に生まれ欧米では第一次世界大戦の砂糖不足の中で注目されたのですが、60年代以降豊かになり肥満が問題になると体型を気にする米国女性たちに人気が復活、その後嫌みな後味の無いチクロが引き継ぎます。チクロの発がん性が指摘され市場から姿を消した後登場したのがアステルパームです。アメリカ食品医薬品局FDAは審査の後1974年に食品添加物認可をしましたが、数か月後動物実験で異常が出て認可を取り消します。しかし産業重視のレーガン政権任命のFDA長官が専門家らの意見を覆して再認可し、広く使われることになりました。1983年、ダイエット飲料を狙っていたコカ・コーラ社がこのアステルパームを使いヒット商品に。それでも安全性に関する論争はまだ続いておりWHO傘下の国際がん研究機関は4段階の下から2番目のリスクとしています。ダイエットコーク・ブーム世代が成長しやや離れる傾向はあるものの世界でのアステルパームの売り上げは今も恐るべきものです。実は人口甘味料が人間にはゼロカロリーでも、多様な腸内細菌に影響を及ぼして腸内細菌群のバランスを崩して、糖分解を阻害してかえって血糖値を上げたり、慢性的な腸の炎症や大腸がんにつながることの方が恐ろしいのです。ゼロカロリーだからと化学物質に飛びつく前に、より自然な減糖の方がお勧めです。紅麹サプリの例のように出来るだけ自然のままが良いのではないでしょうか。
千種類、百~千兆個もいる腸内細菌
鹿児島県保健センター
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皮膚は「皮」に過ぎませんが、命を守るためのいろいろな機能を持つ重要な人体の部品です。外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」と層をなしていて、真皮には血管や神経やリンパ管が通り、汗を出す汗腺、毛根や表皮を潤す皮脂腺などもあり、免疫やアレルギー反応に関する機能も備えています。その外側の薄い「表皮」が、私達が日々接している皮膚で一番外の「角質層」その他から成ります。表皮の底では日々新しく細胞が作られ徐々に上昇し最後に角質層になった後、剥がれ落ち、こうして表皮は常に新鮮に保たれます。皮脂腺からは脂が分泌され角質の柔軟性を保ち保護します。人体への手厚い保護システムが働いているのです。ところが綺麗になりたいと毎日お風呂でスポンジと石鹸でごしごし洗うと、折角分泌した脂は除去され角質の保護ができません。風呂上がりにクリームを塗るからといっても自分の体が分泌する脂がベストには違いません。もっと凄いのは「垢すり」で、ゴシゴシやって貰ったらボールほどの垢が取れたというやつで、ただ単に角質を削り取ってしまったという事です。角質層は体を守る鎧の役割ですが、これを削り取るとは恐ろしい行為です。そもそも角質は表面から常に剥がれ落ちるので、垢はたまりません。下着を手洗いすると皮膚の破片がいっぱい落ちているのが分かります。ある学者がお風呂では手でこする程度、石鹸は週一度手に付けて洗う程度が良いと言っていましたがもっともな話です。
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/ より
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喫煙者はずいぶん減少しましたが、諦めたり居直ったりで未だ止められない人も少なく無いようです。日本でも毎年喫煙関連で死亡する人は13万人ですが、禁煙後数時間から数十年までの単位で体に起こる変化を専門家はこう言っています。先ず禁煙数時間で心拍数が減り、非禁煙者の3倍程あった血中の一酸化炭素濃度が数日で正常値に下がります。数週間経つと、肺機能が改善し咳が減ります。そしてより強い運動の負荷にも耐えられるようになり、その影響で、筋力トレーニングや定期的散歩の習慣とかが身につくことが多いと言います。数か月経つと臭覚や味覚が改善したと感じる人も多いようです。禁煙が年単位で続くと心血管系の病気を発症するリスクが大幅に低下します。米国心臓協会最高責任者の心臓専門医は、禁煙期間が延びるほどリスクが低下し、10年続けると心血管系疾患での死亡リスクは63%低下するという研究結果を指摘します。20~30年間禁煙が継続すると喫煙したことのない人と同等レベルになります。肺がんによる死亡は禁煙10年で半減するし、頸部や食道などのガンも同じだとか。禁煙後20~30年するとガン死のリスクが90%低下。実際、私の周囲で肺がんで亡くなった人はみんな喫煙者でした。35歳前に禁煙出来たら喫煙経験のない人と同じ迄リスクが下がります。歳を取ってから禁煙してもその効果は大きいと専門家。何度失敗しても、諦めずにやれば報われます。
普通の人の肺と喫煙者の肺
人 健康・体力づくり事業財団のサイトより
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農家が畑で作り八百屋が売っていた時代の野菜の味を知る者にとって、それらは今日スーパーで買う匂いも嫌みもそして最も大切な味わいのない野菜とは全く別物です。理由は土の微生物が育てる野菜こで今日の農業には化成肥料が多用されます。化成肥料は水に溶けて植物が直ちに吸収できるので即効で育ち作物も収量が増します。油粕や魚粉や畜糞など有機肥料の場合は、植物の根には歯がないので食べられません。一旦土中の小生物やミミズが食べたり微生物たちが分解しないと根に吸収されないので、遠回りをして植物に届きます。利きは遅く化成肥料ほど植物は大きくなりません。例えば化成肥料によるナスの木は身長より大きいのですが、有機肥料のナスはせいぜい胸まで。ところがその遠回りの過程で根と微生物群との間で複雑なやり取りが行われ、例えばカビの仲間の「菌根菌」群は植物の根と共生関係をつくり、リン肥料のように植物が手に入れにくい栄養素を供給する代わりに植物から糖分などを貰います。こうした複雑な共生関係からできた野菜は食べると市販品とは全く味が違い、自己主張します。害虫に嫌われる成分を保有しし、これが「おいしさや香り」になり、トマト、ピーマン、法蓮草、小松菜それぞれ固有の香りが迫ります。スーパーの野菜とでは全く異質の美味しい野菜になり、野菜嫌いの子供が喜んで食べたりします。自家菜園は得難いものを得られる、これが家庭菜園を持つ人の贅沢な特権なのです。
土の中の生物群 https://oita-shizen-kome.com/ より
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戸建住宅と集合住宅の違いは、たとえ借地だったとしても土地があることです。家の周りの土地の使い方は、ただ雑草が生える邪魔な地面から庭石を配置し苔や形の良い松の木などを配置した日本庭園や芝生を植えてバーベキューガーデンであったりいろいろあります。市街地の狭小地では無理やり自転車を置くのが精いっぱいの場合もあるし、ゴルフの練習用の囲いを置ける場合もあります。そこでここでは地方都市などでいくらか余裕のある場合についてのことですが、家庭菜園をお勧めしてみようと思います。菜園の大きさは最小1mx1mでも50cmx2m でも良いです。この程度の広さでも新鮮な野菜が採れます。半日以上は直射日光が当たる場所が良いでしょう。オクラ、ミニではない大きいトマト、キュウリ、冬野菜ならブロッコリー、白菜、大根、小松菜、レタスなどどれも簡単に栽培できますし、何といっても自宅の菜園で採れた新鮮野菜は金銭でははかれない値打ちがあります。ここで、どうしても必要な「農作業」があります。菜園にする部分の土を植物が根を伸ばすことが出来るよう備中鍬で掘り返して柔らかくし、ここに日々の生ごみを埋めます。林檎の芯も魚の骨、食べ残しもすべて、更に雑草も落ち葉も埋めて土中のバクテリアの餌にします。鳥などの骨、貝殻、プラスチック類はいけません。毎日埋めているとそのうちミミズが手伝いに来てくれます。こうして宇宙で地球にしか存在しない「土」ができます。次回はなぜこの「土」が貴重なのかを解説します。
ピーマンなどは簡単に出来る
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日本人の死亡原因の最多はガンで4人に一人がガン死、胃ガンは最多ではないですが上位です。ピロリ菌感染していると胃ガンになるリスクが高いという話は知られていますが、国際研究グループの発表ではもう一つ、遺伝によってリスクが高くなるということもあるとか。遺伝と言われては親を怨むわけにもいかず手も足も出ません。ガンは細菌病ではなく、遺伝子の暴走のようなもので、体の中で勝手に細胞が大増殖してしまうものですから基本的に遺伝子が関わります。人の遺伝子は常に喫煙、飲酒を含むいろいろな要因で損傷を受けそれが蓄積するとガンに繋がります。ただ、そこは上手くできていて細胞には傷ついた遺伝子を修復する「相同組み換え修復」という機能が備わっており、普通は事なきを得ています。ところが、ピロリ菌の持つある種のタンパク質がこの修復機能を壊してしまうため、リスク要因とされるのです。そこで国際研究グループが遺伝とピロリ菌の相互関係を調べて、胃ガンに関係する遺伝子9種類とそのうち修復に関わる遺伝子4種類が分かっているので、これらの遺伝子の変異有無とピロリ菌の有無をガン患者も含む数万人について調べた結果を発表しました。遺伝子変異、ピロリ菌共に無い人に較べ、遺伝子変異をもつ人は1.7倍、遺伝子変異なし、ピロリ菌有りの人は約5.8倍、遺伝子変異、ピロリ菌共に有りの人は22.5倍の胃ガンリスクがあることが分かりました。ところで私のかかりつけ医は鼻からの胃カメラが上手で全く苦痛がありません。紹介しても良いよ。
総社市医療法人革斉会サイトより
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生まれたての動物は親が餌を採って帰るのを待つ間に体が冷えると危険です。人にもその歴史が残っていて、新生児は首、肩の辺りに燃やし易い脂肪を持っており燃えてエネルギーになって体温を維持して生き残れるようになっています。これが褐色脂肪で、成長と共にほぼ消滅と考えられていましたが近年の研究では減少するが相当量残っていて寒さによる「震え」により分泌されるあるホルモンで活性化されるらしい。代謝が活発になり、これを多く持つ人は肥満、糖尿病などになり難く長寿にも関係するらしい。ならば褐色脂肪を増やせないか。そこで学者たちは残った褐色脂肪を活性化するとか、高齢者にはほとんど残っていないので白色脂肪をips細胞を使って褐色化させて移植しようとか色々試みているようです。いつか成功すれば肥満、糖尿病、老化などに有効でしょう。一方で、おなか廻り、内臓や皮下にどんどん溜まって困るのは白色脂肪ですが、これは有用な働きをせず、燃え難くてエネルギーにもならず、肥満の原因です。よくある脂肪を燃焼させる機械や薬や芸能人が1ヶ月でスリムになったなどというCMを信じるのは勝手ですが、それほど簡単な問題ではなさそうです。ただ確実なことは一つ。活動による消費を上回る量の、過度の澱粉や、甘いもの、脂肪分の多いものなど魅力的なものを食べないこと、または食べたものを使い切る運動をすることです。消費されなかったものは殆ど燃えない白色脂肪になって蓄積します。
肥満女性のMRT画像。白い部分はみな白色脂肪
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24年9月にシンガポールに旅行しましたが、中部国際空港で愕然としました。出発ロビーの売店にはシャッター、国際線駐機場にはポツンと1機、乗客は大半が外国人。以前仕事で来ていたシンガポールや香港では、え!これがこんなに高い?と仰天。これには単純な一時的円安では済ませられない問題があります。5年前と較べ、シンガポールドルは25%、香港ドル、米ドルは30%、ユーロは25%も値上がり、日本の価値がそれ程低下していると世界が評価しているのです。2010年にビッグマックが日本では$3.9、米英では約$3.7と日本の方が高い、それが2021年には日本$3.6、米国$5.7、韓国$4.0、23年の日本では$3.1、諸国の支払力が上がる一方で日本はどんどん下がっています。お家芸だった半導体でも技術的に取り残され、台湾のメーカーに日本に工場を作って下さいとお願いする始末。輸出力を誇っていたとき更に技術革新と生産性向上をしなくてはならなかったとき日本はアベノミクスで円安と低賃金に走った結果が今日の姿だと説く野口悠紀雄一橋大名誉教授の見解に私は納得します。toyokeizai.net/articles/-/458676 外国へ行かなければ問題ないか?今日、私たちの暮らしは輸入に頼っています。石油、ガス、鉄鉱石、穀物、化学製品、半導体。野菜や牛乳は国産?でも肥料・飼料は輸入です。これらすべてが20~40%値上がりするのですから当然生活は苦しくなります。賃金が40%上がれば良いのですが。預金しておいた退職金も年金も保険金もひたすら目減りする一方です。23年のGDPがドイツに抜かれて4位に低下とメディアが騒ぎましたが、人口が日本の3分の2しかないドイツより低いということは一人当たりのGDPは遥かに低いという事です。政治は他人事ではありません。
朝日新聞デジタル版 橙色は筆者が追記
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栃木県那須塩原の田舎で小さな村のような学校法人アジア学院が50周年を迎えました。途上国の農村などから若者を招いて農村指導者を育成する活動をしており、今年はネパール、シエラレオーネ、カメルーン、エクアドルなど14カ国から27人の学生と3人の研究科生とが来ています。それぞれが帰国後地元の生活改善の指導をするので最新型機械農業は意味がありません。学生は学院の有機農場で農作業に従事し、小規模農家用の機械や道具を使って作物、野菜、畜産物を生産します。私が子供時代に見た、籾殻と玄米を手回しの風で吹き分ける唐箕と呼ぶ木製装置を久しぶりに見たのもここでした。バナナの幹や果実を発酵させて豚や鶏の飼料にしたり、魚からアミノ酸を作ったり、日本に昔から伝わる農業手法で籾殻を炭にしたり、米糠などを利用して有機農業に不可欠な発酵肥料を作るなど土や人や環境に優しい農業技術を試したり実習しています。学生は農学、社会学などの書籍のある図書室やパソコン室なども自由に利用できます。私が関係したのは東北地震と原発事故で、建物が壊れ土地が汚染された後に、ドイツの団体が再建資金を寄付してくれる条件に弊社の太陽熱暖房システムを認めて貰った時からです。国の補助金は無く施設に世界から建設寄付は貰えたが運営費用は自前でという厳しい条件下で世界に認められる立派な活動をしています。ari.ac.jp/ サイトから幾らかでもご支援下さい。結構面白いのが scrapbox.io/ARI-Grad-Knowledge-Base/ google翻訳でどうぞ
民族衣装のアジア学院23年の新入学生たち
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世界中に語学学校を持つ大手私立教育機関EFエデュケーションファーストは23年の英語力調査で日本は113国中87位(英語母国語圏は除く)と11年の調査発表以来過去最低と発表しました。アフガニスタン、ミャンマーなどと仲間で、韓国、ヴェトナムにはずっと後れを取ります。でも英語は英米の言葉ではなく今や世界共通語になっています。私達の殆どが6年以上苦労して英語を学んだのになぜ?1つの理由は、文部省や教育委員会にあります。会話できる英語ではなく試験用・論文用にしてしまいました。こむつかしい文法を誤ると✖になるので口を開く前に考えてしまいます。政府は国民に英語を話させないように言語鎖国をして、世界の不都合な情報を知られないようにしているのかと筆者は疑っています。もう一つのダメの理由は会話の機会がないことです。日本人が英語を使えないのは知らないからではなくて自信が無いからです。殆どの人にとって日本から一歩も出ず日本人同士で暮らせます。どうせ円安で海外旅行に行けないし、ツアーで行けばガイドさんが守ってくれる。でも言葉は人と人の交流の道具、私達の世界を拡げてくれるものです。特に今日のように世界の中の日本になった時代には鎖国は成り立ちません。Long
time no see (お久しぶり)と言う言葉があります。文法はめちゃめちゃですが堂々と通用します。外国人に道を聞かれたら逃げ出さずにお話ししましょう。ちゃんと通じるから。子供とYoutubeにある英語の歌を一緒に歌いましょう。
おすすめの子供歌 500 Ducks Youtubeより
https://www.youtube.com/watch?v=6VklRp158A4
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米国アリゾナ州のPさんは昨年1月2人目の妊娠が判明。お姉ちゃんは未だ2歳前なので大変だなとは思いましたが普通にツワリもあって進行。21週の検査で頭がやや小さいと分かり、彼女が子供は全前脳胞症だと宣告されたのは最高裁が女性の妊娠中絶権を否定する1週間前でした。生存は見込めず、医師に中絶を進言されました。そこへ最高裁が50年続いた中絶権を覆し、大混乱になりました。アリゾナは保守の州、医師は涙声で中絶できなくなったと断ってきてコロラド州の中絶医院のメモをくれました。処置費と交通滞在費で2万ドル、途方にくれましたが周りの人々がカンパで寄付してくれました。けれどその医院が中絶反対派の襲撃を受けて行けず、結局資金は他の困った女性たちの為に寄付しました。それからの14週間は地獄でした、とPさん。37週で生まれた子は2日で死亡。費用は全額自前。この件が朝の全国番組で放送されましたが人々は「子供に会えてよかったよ」とコメントしました。冗談じゃない、息もできず乳も飲めず苦しんで二日泣き続けて死んだのだ、顔も無かった、と。終身制の最高裁判事の死亡による交代が起きたのを好機とトランプが9人の判事の保革バランスを崩してしまったのが元凶で、こうした国論を2分する判決が次々に世を騒がせています。当のトランプは次期大統領選候補として一番人気だとか。これが多くの日本人が世界で最も進んだ国と信じているアメリカです。
注)医学的状況により日本でも全前脳胞症の子が誕生生存している例はあり、本文は全前脳胞症の子は中絶が当然と言おうというものではありません。大統領選で宗教保守派の支援を得たトランプ氏がたまたま死亡したリベラル派の判事の死亡を機に保守派判事を指名、これにより最高裁判事の保革バランスが6対3に崩れたことで、女性に妊娠中絶の権利を認めた1973年のロー対ウェード判決が覆されいくつかの州で中絶が禁止になったことを想起して頂こうという意図の投稿です。
全前脳胞症 米国立生物工学情報センターより
(医学画像です。取扱注意を願います。)
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日本の男性の66%、女性の50%が癌にかかり1/4が癌死します。癌の腫瘍が1cmになるには10年以上掛かりますが、小さくて発見不能な1~2㎜の癌でも微量の癌細胞を血流に侵入させます。これを血液循環腫瘍細胞CTCと言い、体内をめぐって転移しますが癌死の大半は転移によります。乳がん患者対象の研究で、CTCは夜明け直前の睡眠中に放出されることが分かり、しかも夜明けのCTCは転移力が強く攻撃的だとか。しかし睡眠は、がんから身を守る強い免疫系を促進します。人が十分な休息をとったときに免疫系は最もよい働きをします。脳には2万個の時計神経細胞群がありこれが「体内時計」を動かしています。これが光と闇を見ながら睡眠ホルモン(メラトニン)を分泌したり食欲のホルモンやストレス対抗ホルモンを出したりしています。その乱れ、例えば昼勤と夜勤を交互にするとか、が癌のリスクを高めます。国際線客室乗務員や看護師は乳がんのリスクがやや高いようで、交代勤務などは前立腺がんや他のリスクも上がります。人体の細胞はこの時計を読めますが癌細胞はできないのになぜ夜明け前が分かるのか。どうも敵はホルモンの分泌から知るらしい。ところで、上記のCTCを調べることができれば、癌の発生を早期に発見できるのでは?PET検査でさえ発見できる腫瘍は5㎜以上ですが、これなら2㎜でも分かります。という訳で現実に「CTC検査」をやる機関が複数ありますがお金はかかります。やりますか?
国立がんセンターより一覧へ戻る
女性の社会進出とともに、パートナーと家庭を持つ年齢が上がり出産を希望する年齢も上がり、その結果受胎能力がピークを過ぎてしまう現象が世界中で起きています。受胎能力は10代後半から20代後半までにピークになり、その後は低下度が強まります。研究では1年の内に妊娠する率は20代で85%、35では66%、40になると44%になります。女性が生まれたときに卵巣内の卵子数は百から二百万、これが思春期になると三十~五十万に減少、以降減少の一途、その上月経のたびに十~二十の卵子を失います。37歳では卵子数は2万5千個、閉経期には千個ほどに減ります。しかも加齢と共に染色体に異常のある卵子の割合が高くなりますが、こうした異常卵子は殆ど受精できず、着床できても流産し易い。喫煙、環境有害物質、多量の飲酒、肥満なども受胎能力に悪影響を及ぼすので、若いうちに卵子冷凍保存する人も増加。男性の精子も急速に減少中で大問題です。ただ日本には出産減少には別の問題が。6割の人が「子を産み育てにくい国」と思い、教育費などの経済負担と幼少期の労働負担ゆえに希望の子供数を持てない人が65%、結婚しても子供は持たないという選択も増加。先進29か国の女性の働きやすさ比較では、男女給与格差や、上位国が持つ「質の高い育児休暇制度や柔軟な勤務体制」の欠落で、毎回韓国と共に最下位。もはや保育の次元ではなく高等教育期まで考えた政策が必要で、問題は政治の貧困なのです。
女性議員が過半数のネバダ州議会で子供を抱いて演説 中日新聞
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誰もが泣きじゃくる赤ちゃんに苦労します。赤ちゃんが泣くときは眠い場合が多いのですが、ある国際研究チームが上手く寝付かせる研究をしました。10年ほど前に、抱いて歩くとおとなしくなる、までは分かったのですが、歩行時間20秒ほどしか調べなかったので十分ではなかったと、再度7ヶ月以下の赤ちゃんで追加調査をしました。泣いている赤ちゃんを「抱いて歩く」「抱いて座る」「ベッドに寝かす」「乳母車で動かす」などを試した結果、泣き止ませるには「移動」が効果的だとわかりました。抱いて5分歩いたところ45%が眠り、もう1分歩くと64%が眠りました。急な方向転換をせず、揺らさず、淡々と歩きます。泣いていない赤ちゃんを抱いて歩いても眠りません。せっかく寝かかった赤ちゃんをベッドに置いたときに目を覚ますことは多く、背中に目覚ましスイッチとか言われますが、そうではなく、親と体が離れる瞬間が不安を作り血圧が上がり目覚めることも分かりました。やはりお母さんへの信頼は絶大です。寝付いてからベッドに置く前に抱いている時間が3分のグループと8分のグループで比べると前者は起きてしまうことが多いと判明。泣き止んだら抱いたまま座って5-8分待ってからベッドに移すと良いようです。母親でなく父親でも祖祖父母でも効果は変わらないそうですが、全く泣き止まない場合は医学的な原因を調べる必要があるかもしれません。
写真を見ただけで恐怖を感じる人もいるでしょう
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暑くなると良く言いますが、私には疑問です。人は定温動物なので体芯の温度を一定に保つため暑くなれば血流を増やして手足や体表からの放熱を増やします。それでも追いつかないと次は汗をかいて気化熱で冷やします。そこで水分の補給が必要になりますが、舐めたら分かるように汗は水分だけでなく塩分も排出します。人によって汗の塩分は異なり子供は少なめ、高齢者は多いようです。汗で塩を出して一方で水を飲めばどんどん塩分が失われ体液が薄くなります。すると体は体液を濃くするため余分な水分を捨てようと更に汗を出しますがここで更に塩分を失う。悪循環になってしまいます。汗をたくさんかくときは、水分補給だけ、水やお茶だけではなく経口補水液とかスポーツドリンクや食塩水を飲むべきです。スポーツドリンクは1ℓに塩1グラム強の塩が入っています。水1ℓに食塩9グラムの食塩水を生理的食塩水と言い、体液と浸透圧が等しいので医療の点滴ではこれに薬剤を混ぜて注入します。汗はこれ程濃くないですがそれでも塩分補給は必要です。刀鍛冶など昔の鍛冶屋さんは職場に塩のツボを置いていたし今でも炎天下で働く職人さんは塩を携行しています。汗をかきながら水やお茶だけ飲むのは危険です。真夏に水を飲みながらテニスをやってぐったりした経験があって、塩をなめたら回復しました。小学校の体育など特に要注意で、熱中症防止のため塩や粉末のスポーツドリンクを用意しておいた方が良いのでは。
暑いとき頑張れば汗をかく
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世界最大のイスラム人口のインドネシア。ジャワ島西南海岸で人口1千万人の首都ジャカルタは南側の山地から来る13の川が作ったデルタにあります。3千万人を超える首都圏人口が東京首都圏の1/3の面積に密集しますが、この街が水没しつつあります。もともとデルタは上流からの土砂が堆積してできるのですが、1619年にここを植民地にしたオランダは洪水対策で運河を作りオランダ型都市にしようとしたのですが、これによりデルタへの土砂堆積が停止しました。途上国の首都圏は何処もそうですが、インフラ整備も無いまま無秩序な人口集中が起こります。水道は街全体の40%にしか行き渡らずあとは井戸頼み。深くないと塩気が抜けないので150m級の井戸が1998年で4千弱。地下水の64%を既に汲み尽くしたと言い、これが地盤沈下を更に推進、市の北部海岸地区では年に28センチの勢いで沈下、市の40%は既に海面下です。政府は数十キロに及ぶ防潮堤の嵩上げを進めますがその足元の地盤が沈むのですから場当たりです。45年にはボルネオ島に首都移転をすることになっていますが、そちらの地元民は環境と生活の破壊を恐れます。貧富差の激しいジャカルタの上層や大企業は歓迎しますが、人口の大半を占める貧側にすれば沈む地に取り残され引っ越すという選択肢はありません。毎日のような太ももまでの浸水の中で、彼らは自分達で瓦礫や貝殻で地面を1mほど嵩上げしているとか。
水没して使えなくなったモスク ナショナルジオグラフ
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1973年と2011年の欧米系男の比較調査で1回の射精における男性の精子が半分以下に減っているとの研究報告が5年前に出ました。危機感を持った研究者達は、更に範囲を拡げて、2014~19年に掛けてアジア、アフリカ、中南米も含め1万4千人以上を追加調査したところ、回復どころか70年代に比べ62%減少、しかも2000年以降は1年ごとの減少率が倍増して精子減少の速度が速まっている、という恐るべき結果が出てきました。このままでは人類滅亡の危機が現実になりそうな気配です。研究に携わった学者は殆どの男性が不妊になる恐れがある、と言います。現在でも男性原因の不妊は女性原因とほぼ同じ率で、今のペースで精子が減ると男性原因が主流になるかと。現に日本、イタリーなど多くの国で人口減少が起きています。先進国の人口が減りアフリカなどの人口が増えるというのは誤った見解で、南半球の男性でも減少が見られます。農薬に晒されるとか肥満によって精子濃度が低くなり泳ぐ力も弱化ということも研究されていますが、これほどの急減少に答えはありません。英国の作家P.D.ジェームスの、映画化もされた小説チルドレン・オブ・メンは、地球最後の生誕が15年前に終わり赤ん坊の泣き声を人類が聞かなくなった世界を描いています。不妊世界の当初は「人口が減った方が環境は良くなり、経済の取り分も増える」と思っていた人が多かった、と書いています。何もできずに人類は滅亡に向かうのでしょうか。
ヒトの精子 ナショナルジオグラフィック誌
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飽食の時代で血糖値や糖尿病が気になり、TVでも糖ダウンなどCMも見られます。以前から大食の米国では肥満や糖尿病が国民病で、防ごうと古くから人工甘味料が使われました。なにせ学校給食でコークがぶ飲みの国ですから。戦後の砂糖不足時代に日本に入ってきたサッカリンもその一つで、一時マウス実験で発がん性が見つかり、禁止しようとしたら何百万もの抗議の手紙が届いたとか。結局人間には発がん性はないと判明し今も使われます。身近な人工甘味料ではダイエットコークです。さて、人間は体の随所に微生物群を抱え共生しています。腸に住む腸細菌群も多種の菌が互いにバランスをとって活動しています。人工甘味料は人にはカロリーゼロですが一部の腸内菌には栄養になってしまい一部の菌だけが増殖しバランスが狂います。そのためマウスに人工甘味料を与えると食後血糖値を下げにくくする効果が見られました。通常、血糖値は食後15〜30分でピークに達し、2〜3時間以内に普段の値に戻りますが、血糖値が高留まりし体が過剰なブドウ糖を適切に処理・貯蔵できない「ブドウ糖不耐症」が起きました。カロリーゼロのつもりが、逆効果。腸内細菌群に生じたアンバランスにより血糖値を下げる力が落ちてしまったものと考えられます。血中ブドウ糖は長く留まるほど糖尿病、心血管疾患、腎炎などのリスクが上がります。人体へ影響はまだ確認されていないようですが、人口甘味料に頼らず、糖食を抑えるのが正当です。
人の糞の顕微鏡写真。多種多様な腸内細菌がいます
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鋭い味覚を持つ筆者の妻は「うちで採れた野菜はアクや香りが買ったのと全然違う」と言うし、差し上げた人からは「お宅の野菜は主張している」と言われます。露地で有機栽培だからか、と思っていたら、多くの野菜、果物、穀物で含まれる栄養分は数十年前に比べて減っていることが、科学者らの研究で分かったとの記事がありました。何種かの調査で、小麦に含まれるタンパク質が20年間で23%減少とか、スィートコーンやカリフラワーの鉄分が30~50%減、その他ビタミンB2、カルシウム、ビタミンCなど多くの減少が見つかっています。今の農業報酬は作物の重さで決まる、そのためには農地からできるだけ早く、多量の作物を得なくてはならず、肥料を多く与えて早く太らせることになります。土壌には糸状菌などが居て、植物の根に取り付いた菌根菌がリン酸や窒素を宿主の植物に供給したりして複雑な共生環境を構成し、植物はいろいろな栄養素などを入手しますが、多量の肥料を食わされて太らせられれば、こうした過程を踏む必要はなく菌根菌らと共に作る複雑な各種栄養の入手は不要になり、その結果このような栄養不足が広がってきたらしいのです。豊かな国ではその分いろいろ沢山食べれば良いのですが、世界の貧しい国々では殆ど穀物デンプンだけで生活する人々も多く、そんな中で穀物のタンパク質含有が20%も減ったとなると危険です。栽培植物の栄養低下は人類にとってとても危険なのです。
自然豊かな土壌が栄養のいい野菜を生む(ナショナルジオグラフィック誌)
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TVは見る価値なしとBBC放送ばかり見ていたら、NHKが立派な放送していました。1つは3月程前の「戦争証言アーカイブス」。存命する直接戦争に関わった人々の証言を綴ったもので、軍上層の人々や戦場で言葉にできない程の悲惨な状況を強いられた人々の証言です。これを基にして8月、敗戦を記念して太平洋戦争特集も放送されました。勝ち誇った真珠湾攻撃のたった半年後にミッドウエイ海戦で喫した決定的敗北、その直後に生き地獄となったガダルカナル島、16万人が落命した無謀なインパール作戦、それらの隠蔽など。そこから見えるのは、今も続く慢心、硬直、権力への忖度、鎖国の心で、それが三菱の飛べなかった飛行機、近年の半導体競争からの落後などに現れます。もう一つは今も続く「映像の世紀
バタフライエフェクト」。占領したテニアン島で小学校教育をしたムックと教え子たちとの感動の再会、天皇の戦後巡幸を促したケーリ、川端康成をノーベル文学賞に導いたサイデンステッカー、文学者キーン等元情報士官たち、国連難民高等弁務官の緒方貞子、ベルリンの壁崩壊を見た東独の物理学生アンゲラ・メルケル等々。ただ許せないのはこれらが夜遅く放送されていることです。BBCのように誰もが見やすいゴールデンタイムに繰り返し再放送されるべきもので、戦争を知らない世代も子供たちも見なくては。国民は軽い番組しか見ないとNHKは思っているのでは?。幸いこの多くをNHKのサイトで見ることができるのが救いです。
ガダルカナル島の戦い(文春オンライン)。
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香港へ行けば日本では味わえない美味しい料理が楽しめます。ガイドさんに案内されてではダメですが。コロナ以来動けなかったけど規制が緩み航空便も再開したので、香港へ遊びに行こうと思い立ち調べてみたら大変!まず、出発前に所定のワクチンを所定回数以上接種した接種証明書を用意します。出発24時間以内に抗原検査(RAT検査)を行いオンラインで「健康・検疫情報申告書」をして臨時の「健康申告QRコード」をダウンロードし、これを空港のチェックインに示すと搭乗ができるようになります。以後ずっとサージカルマスク着用が必須。飛行機を降りたらPCR検査を受け、結果を待つことなくイエロー(黄信号)のワクチンパスをダウンロードして入国審査を通過します。翌日になったら滞在ホテルでRAT抗体検査をしてネットを通じて報告します。出歩くのは可能です。翌日滞在2日目になったら、市街にあるPCR検査場に行って検査を受けます。滞在3日目また抗体検査をしてOKの報告をすると朝9時にイエローがグリーンに変わります。問題はグリーンに変わるまではレストランで食事をすることが許されません。どうしても食べたければテイクアウトをしてホテルに持ち帰って食べなくてはなりません。またその後も滞在中は毎日抗体検査をしてネットで報告しなくてはなりません。万一感染したら牢屋かな。冗談じゃないよ、誰がそんなところへ行ってやるもんか!中国支配の恐怖!食べ損なったうちの奥さんは「よくまあ暴動にならないねー」と言っていましたが、現実に暴動も起きています。ちなみに欧州、米国、豪州などはワクチン証明も不要です。
もう行けないか?大繁盛の香港の飲茶レストラン
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北米最南東の温暖なフロリダ州には広大な沼沢地が広がっています。6千平方㎞のエバーグレーズ国立公園を含む周辺湿地帯だけでもその面積は九州の8割なのでとんでもない規模です。そのフロリダの湿地帯で体重98キロ、長さ5.4mの巨大なビルマニシキヘビが捕えられました。世界で捕らえられたなかで最大です。その名の通り原産は東南アジアで、よくある話ですが飼われていたものが放たれ大繁殖してしまったものですが、生態系の頂点に立ってしまい、在来種を食い荒らし多大な影響を及ぼしています。州の委員会や自然保護団体は毎年千匹以上を駆除していますが、彼らは身を隠すのが得意で湿地帯やジャングルでは容易に見つかりません。一体州内にどれ程いるのかすら分からないのです。そこで雄を捕らえ体内にGPS発信器をつけて放ちます。繁殖期に放たれたオトリは雌のもとへ向かい、今回の巨大ニシキヘビもこうして捕まえられました。殆どの捕獲がこの方法でされています。解剖した体内からは122個の卵が見つかりましたが、更に問題は、案の定、シカのヒヅメが見つかったことです。フロリダ湿地帯の生態系のなかでボブキャット(6―15kgのオオヤマネコの仲間)やフロリダパンサー(絶滅危惧種でピューマの亜種)など在来食肉動物の獲物をこの外来蛇が食い荒らしている、言い換えると生態系の破壊をやっていることが分かります。日本でも釣り人のバス放流や、捨てたカメなど外来動物の生態系破壊は深刻です。(ナショナルジオグラフィックス誌)
巨大ニシキヘビを捕獲した研究者たち
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CDC( 米国疾病対策予防センター)は8月、「コロナは今や〝その辺にあるもの“ になっ た」として感染後の隔離期間短縮などを出しました。日本にはこうした機関はなく、無視されたコロナ分科会(尾身会長)は動きの遅い政府にウィルスの変化に応じた議論が必要だと懸命に叫んでいるのがお盆の状況。中日新聞は、第7波の死亡増とはいえ東海3県で単独のコロナ肺炎による死は見あたらずとコロナ死の定義に疑問を呈しています。オミクロンBA5で7月中旬に日本とほぼ同水準の感染をしたフランス、イタリーは約1ヶ月で鎮静化しましたが、その時パリに旅行した人は「街でマスク姿はいなかったし、レストランは普通営業」だったと。欧州ではストレス疲れした旅行者が急増して観光地は大混雑、人減らしした空港は対応できず大混乱。中国のゼロコロナに似て、かたくなに政治家や官僚が保身する日本は、外国人を殆ど入れず、日本帰国には厳しい制約とほぼ鎖国です。ガイド付き団体なら入れると言いますが、欧米でも中国韓国でもガイド付き団体ツアーは田舎の老人向け。若者も混ざった団体など日本人以外見たことがありません。欧州の観光地で街を歩く2-3人連れの東洋人顔の若者とすれ違いざまに言葉を聞くと、日本語はありません。そんな日本的感覚で、将来味方になってくれる留学生まで締め出しして良いのでしょうか。なお8月感染数世界最大との事でしたが、国際比較は人口百万当りの比較が常識で、それだと欧州並みです。
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6月から州の空港は満員(ザ.サン紙)
今やコロナの殆どは感染力が強く軽症で済むオミクロン株。この春欧米では、1~3月のピークには人口百万当り一日当りの感染が2.5~5千人。日本なら毎日32~65万人相当の感染でした。日本では2月の7百人が最高で何故日本が少ないのかは謎。ウィルスは子孫繫殖が目的で、いかに既存の免疫を回避するかを模索し、高感染の変異種が次々に出現します。米国でBA2から派生したBA2.12.1は学者が発見してから1か月で全米の新規感染の大勢を占めました。年初に南アで見つかったBA4と5は6月上旬全米新感染の2割になりました。これらの共通の特徴は、過去の感染で得た免疫もワクチンもすり抜けることです。一度感染し抗体ができたら再発しないと思いきや、複数の國際研究チームの調査では、既に得た抗体はBA4と5には従来のオミクロンに対する効果の数分の一しか効かないのを確認しています。オミクロンは喉など上気道で止まり肺には届き難く、喉は痛いが軽症という例が多いのも、宿主を殺しては元も子もないので軽症化にという進化のように思えます。以前経験したから大丈夫という話が通用せず再感染し、ワクチンはモデルナのオミクロン用ブースターだけが有効らしい。後日疲労感、不整脈、息切れなどが見つかる後遺症がワクチン接種や症状の重軽問わず3割位に起こり得ます。素人ながら高感染・軽症化はこの感染症の進化のようには思いますが。7月欧州で感染拡大ですが死亡は増えません。一般感染症へ移行中のように見えます。
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数多いピザのメニューでも最も有名な「マルゲリータ」の名前は知らない人がいない程。統一イタリア王国2代目国王の王妃マルゲリータがナポリ訪問時に香りに誘われてそのピザ屋のおやじエスポジートを城に招いて3種類作らせました。翌日王室食卓責任者ガッリから「王妃は大変気に入られた。特にアレが気に入られた」と手紙が届いたので、それを「マルゲリータ」と名付けた、というのです。確かに1889年のこの日、エスポジートはピザ屋を開いており、王と王妃はナポリにいたことが確認されています。ところがこの話には?があるようです。1.バジル、モツァレラ、トマトのピザはこの話の30年前からナポリの本に紹介されています。2.お褒めの手紙の筆跡はガッリと異なるし、当時の王室の記録にもこの話は出ていません。3.この手紙のあて先はエスポジート・ブランディとなっているけど、ブランディは彼の妻マリアの旧姓。マリアには2人の甥がいてこの店で働いていました。どうもこいつらが宣伝のために手紙を偽造したのではないかとの説が濃厚です。王族が街へ食べに出ることはよくあったらしく、この話の十年ほど前の新聞には、マルゲリータ王妃がある職人のピザを絶賛したという記事が掲載されてました。なお、エスポジートのピザ屋は、1932年にこの二人が店を引き継ぎ今もあります。Pizzeria Brandiと言えば今は超有名店で筆者も行ったことがあります。Google Mapで店の名前を入力しただけで出てきます。
ナポリのPizzeria Brandi マルゲリータ王妃
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コロナ感染後に物忘れ・倦怠など不調などが残る後遺症をLong COVID(ロング コヴィッド)と言います。オミクロンでの軽症で済んだとしても、こっちはゆっくり体の他の部分にダメージを与え何か月も続くことがあると、ニューヨークタイムズの専門記者は言います。ではワクチンはこれに効果があるのでしょうか?2つの大規模調査の一つは最大1/10の抑える効果があるとしましたが他の調査では何の効果も無かったとか、要は良く分からないのです。長らく一日10万~35万人(日本人口に換算して)の割合で感染を続けていた英国でもロングCOVIDを訴える人は2%程度なのでそう心配するなと彼女は言います。これについて、新しい調査では2つの症状が明らかになりました。一つは無臭症。嗅覚細胞がウィルスに感染した為と思われましたがそうではなく、免疫細胞が嗅覚周辺の細胞でウィルスと大合戦を引き起こしたため、混乱を避けようと神経が保護のため嗅覚を飛び越えるせいだと分かりました。もう一つは男性の問題。米国の研究チームが感染したサルを調べたら前立腺、ペニス、睾丸など生殖系がウィルスに感染しており驚いたとか。コロナ感染男性の1~2割がED症状を訴えるのですが、それは発熱のせいではなくウィルスの直接攻撃によるものと判明しました。コロナ経験のある人は数倍EDになり易く、睾丸痛や精子減少になり易いのだそうです。この研究者はさらに調査しウィルスが睾丸を貯蔵基地にしているか究明すると言っています。(NYTimesより)
治って4ヵ月経ったのに未だ匂いが戻らない
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4回目接種の話があり、今後延々とワクチンを打ち続けることになるのか、と思うのですが、研究では2回3回のワクチンで重症化や死亡を防止する力は何か月も、うまくすれば何年も持続する、追加接種を焦らなくても良さそうだ、とニューヨークタイムズ。抗体は防御の一部に過ぎないからです。「抗体」は分かり易いので重視されますが、それは常に減少して行くもので、その事が重症化への対抗の低下を意味するものではありません。ウィルスを記憶し破壊するT細胞、B細胞などが重要で、これらがワクチンの仕事を記憶し長期に亘り人を守ります。抗体は門番兵みたいなもので敵が次々に来ないと次第に数が減ります。門番である抗体が減った為にウィルスが入り込むと、B細胞がそれ行けと抗体を生産し、T細胞は、感染でウィルス工場にされてしまった人体細胞をウィルスごと皆殺しにすべく出動します。そして最新の研究では3回目の接種がB細胞軍団を大きくし、より多様な抗体を作らせることが分かりました。主流4種のワクチンで作られたT細胞はオミクロンに大変有効で、その変異株が来ても直ぐ活動できると研究者は言っています。これは2003年にアジアで800人を殺害したSARSの時の結果と合致します。SARSに感染した人ではT細胞は17年の長期に亘り記憶を持ち続けたのです。今のワクチンは長期間の記憶をTやBに植え付けます。だから2回3回の接種をした人は感染したとしても重症ベッドを占領する心配は余りない、と書いています。
「コロナ制圧タスクフォース」のサイトより
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大気に邪魔されない宇宙望遠鏡。昨年12月にジェームズ・ウェブ反射望遠鏡が打ち上げられました。反射鏡が大きくてロケットに載らないので畳んで載せ宇宙で展開しました。3日かけて日除けを開く準備をします。6日目にはテニスコート2面分くらいのシート状の日除けを展開、9日目に日除けがなんと5層に分離。13日目に折りたたんであった直系6.5mの巨大凹面鏡が成功裏に展開しました。地球から太陽の反対側百数十万km離れた、常に地球の影になる暗闇極寒の特殊点、ラグランジュ点で観測をします。この点は17世紀の数学者が発見、その人の名は日本のロボットアニメにもなっています。
https://www.bbc.com/news/science-environment-59914936 より
WHOがコロナ変異株を、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタとギリシャ文字順に命名していたのに突如ニュー、グザイの2文字を飛ばしてオミクロンにした事が物議をかもしました。特にグザイは英文ではXiと書きますが、中国国家主席の習近平Xi
Ching Ping と同じ名前なので、飛ばしたのは中国寄りなWHOの配慮だ、と米国が非難したからです。さて怪情報が溢れて米国ではワクチン接種もOECD諸国中最低レベルです。反ワクチン派が担ぐのが寄生虫駆除薬イベルメクチン。コロナ大流行期にこれが有効だという論文がいくつも出ているのですが、その後製造元メルク社もWHOも効果は確認できないと公表。EU、英米当局も有効な証拠なしとしました。こうした論文の精査をするグループの学者の一人、K.
シェドリック博士は、この薬で死を防げた、とする論文には捏造の疑いや誤りのないものは一つもなかったと述べています(BBC)。それでも推進派のネット情報では反ワクチン派などに強力に拡がり入手法も紹介されているとか。ワクチンを疑う人が多いアメリカでは勝手にこれを服用、ネット上では「同薬のペーストを入手したがどう服用したら良いか」答え「クラッカーにピーナッツバターと一緒に塗って食べる」なんてやり取りもあります。畜産農家にとっては入手難になった上に値段が跳ね上がり、獣医たちはこれで鶏脚疥癬ダニ症の流行になれば打つ手がない、と心配。日本
にもイベルメクチン推奨派もいますが、世界できちんと認められてからにすべきです。
鶏脚疥癬ダニ症になった鶏の足
西ヨーロッパとアメリカでは昨年末からオミクロンが猛威を振るい1ケ月少々後の1月には急降を始めました。図1は大感染した英国のデータで、上から感染者数、入院数、死亡数です(BBC)。それ以前の感染よりもオミクロンの感染数ははるかに多いのですが、入院、死亡が極めて少ないことが分かります。軽症で済む例が多いのですが、それでもいくらかの死亡は見られます。図2はアメリカで、昨夏と年末のオミクロンの感染数と死亡をワクチン接種の有無で比べています(ニューヨークタイムズ)。ワクチンでは感染を防げないとはいえ、非接種者は接種者の2倍以上の感染です。非接種者の死亡は接種者の20倍。英国の死亡数の盛り上がりもその殆どは非接種者と思われます。1月下旬辺りのフランスの新規感染は人口百万人当り一日5千人越えで、日本の人口に換算すると一日65万人づつですが、ワクチンパスポートがあればレストランも交通機関もOK。逆に陰性証明は無効。米国ではこれがインフルエンザ的な病気に変わっていく入り口ではないかと期待する専門家たちも出ています。マクロン大統領は「非接種者くそくらえ!」と言ってひんしゅくを買いましたが、正解かも。ところで、オミクロンが南アで見つかったとき、アフリカは不潔だから変異種もできるなと思ったのですが、実は英国と南アは優秀な遺伝子試験装置を持っているために南アで見つかったとの事で、南アで変異種が出来たわけではないそうです。差別意識を反省します。
図1 図2
各図はクリックすると大きく見られます
猫と妊婦との同居は好くないと言われますが、猫の糞便に含まれる卵状のトキソプラズマに感染する危険性があるからです。フランスでは加熱の弱い肉を食べるせいか感染率が85%もありますが、普通の人は免疫に異常がなければ感染しても症状はありません。ただ妊娠数か月前から妊娠中に初感染すると胎児に障害を起こす恐れがあります。トキソプラズマは単細胞原虫で人など哺乳類や鳥類を中間宿主とし世界人口の1/3が感染していますが、ネコ科動物の体内でのみ有性繁殖が可能です。その為猫やライオンの体に入ることが必要です。さて、アフリカの野生動物保護区での長期の調査によると、これに感染したハイエナはそうでない場合に比べ4倍もライオンに喰われることが分かりました。特に感染した1歳未満のハイエナで死因が分かったものはすべてライオンに喰われていました。感染していない子ハイエナはライオンと平均91m距離を取っていたのに、感染した子は平均44mだった。実はネズミも感染すると、猫の尿の匂いに引き付けられ、近づきすぎて猫に喰われることが分かっています。感染した動物が猫やライオンに喰われるように、操って大胆な行動をとらせるのです。では、人間は影響を受けないのでしょうか?
トキソプラズマに感染した人は、危険な運転をしたり、危ない賭けにでるなどリスクの高い行動をするらしいと言われます。あなたは大丈夫ですか? (ナショナルジオグラフィック誌)
9/25 英国D.A.さんのツィッター。「私は今、EU離脱による荒野の真っただ中にいます。運転手不足のガソリン不足。今朝もスタンドで長―い給油待ち行列。やっと先頭近くまで来たら「もう売り切れました」。後ろの車の男が怒ってガードマンに殴り掛かり、あっという間に10人位が路上で殴る蹴るの大乱闘。」実際、BBCテレビは給油待ちの長い車列を放映しています。石油大手BPが運転手不足で一部のスタンドを一時閉鎖せざるを得ない、と発表したのが引き金。閣僚は「ガソリンのマスコミ報道に世間が反応しただけで不足してはいない」と懸命です。この背景には10万人と言われる英国の運転手不足があります。トレーラーなど大型車の運転手不足は欧州全体で起きていますが、英国が特にひどくその影響を受ける原因がEU離脱、それを中心的推進者が現首相ボリス・ジョンソンです。同一圏内だった東欧から悪条件・低賃金で沢山来ていたトレーラーの運転手たちがEU離脱で帰国し、通関手続きで収入減少を嫌ってEU内へ戻ったり、コロナ大流行(英国はOECD諸国で最大の感染率)を嫌って帰国したが外国となった英国には戻らない、等々。絵は英国の必死の努力です。
もしもしボリスです。陛下は戦時中トラックを運転されたとお聞きしましたが…
誰かトレーラー運転できる人はいるかー?
自然災害が多発する日本。その上にコロナ禍。万一避難生活となったら、日本の避難所生活は世界水準から離れた劣悪環境を覚悟しなくてはなりません。先ずスペース。世界では一人当たり3.5m2以上が基準。日本では国の基準はなく1.6~2㎡程度で、1~1.6㎡だった関東大震災と大差ありません。次に睡眠。日本は床に雑魚寝で、エコノミー症候群や細菌感染により東日本震災時には一ケ月で3%が寝たきりに。熊本人吉では珍しく段ボール簡易ベッドが採用されたが、ベッドの使用は世界水準です。次はトイレ。建築現場で使う簡易トイレが50人に1台程度。臭い、足元も便器も汚い、水や紙が不足など苦情のかたまり。世界水準は最低20人に一基、女性用は男性用の3倍。住宅並みの水洗トイレ。更に食事。災害救助法で一日三食一人11,160円以内とされご飯やパンが主体。他は缶詰などで冷たい。食堂は無く床で。西日本豪雨では4ヶ月続けて同じ菓子パンが出された例も。欧米ではキッチンカーなどで作ったファミレス以上の温かい料理を食堂で提供。栄養も考慮されて一日2,100kcal以上。法律では避難所は7日だけとなっているが実際は長期化し、その環境の悪さから生活疲労により多数が死亡。自家用車で暮らしてエコノミー症で死者も。欧米ではこれらを48時間以内に整備する法令もある。今、避難所運営は地方自治体任せですが、国が主体的に責任をもって運営することの必要性が過去から指摘されています。
これなら良いー熊本・人吉の段ボールベッド避難所 (写真産経新聞)
「入荷が災害7日後」が課題
コロナのせいで外国旅行はまだお預けですが、せめてお話だけ。世界で最初にできたロンドン地下鉄はチューブの愛称で呼ばれ11路線が走ります。日本と同様に全駅で「列車とホームの隙間にご注意ください」“Mind
the Gap” とアナウンスが流れますが、この駅だけその声が豊かで、ほかの駅と全く違います。背景にある愛の物語があります。2012年11月、動転した様子の女性が駅員たちにしきりと「声は何処へ行っちゃったんですか?」と尋ねていました。意味が分かりません。「声?」「そう、声よ、Mind
the Gap って言ってる人よ」職員たちが、アナウンスは新しいものに取替えたのだと説明すると、彼女は言いました。「あの声は私の夫なのよ」。彼女の夫、オスワルドは王立演劇学校を出た俳優で、その5年前に亡くなりましたが、40年以上昔に録音されたアナウンスがこの駅の北行きホームにだけずっと残って使われていたのです。夫の死は彼女の心にポッカリ穴をあけました。しかし毎日通勤の途中に聞く亡き夫の声が助けになり、落ち込んだ時には暫くホームに座って今も愛する夫の声を聴くこともできた。でもそれが無くなってしまったのです。彼女は交通局に相談しました。交通局は皆で古い録音を探し出し、デジタル化してCDを彼女に提供し、さらに再びアナウンスをオスワルドの声に戻しました。ノーザン線のエンバンクメント駅北行きホームでは今も他の駅と全く異なるアナウンスが聞こえるのです。ザ・ガーディアン紙より
ご覧ください https://www.bbc.com/news/uk-england-london-21719848
エンバンクメント駅に座るマーガレット医師 https://historiclondontours.com より
デルタ株で学校感染の懸念から学校でのマスク義務付けですが、共和党州知事の7州以上は義務付けを禁止。8月フロリダ州やテキサス州知事のマスク義務付け禁止令に対し学区(米国では市と対等の地元団体)が反抗、障害児の親達は子供を守るために訴えを起こしました。こうしてマスクとワクチンの義務化で現政権と共和党知事とで戦いが起きています。共和党の言い分はマスクやワクチンで規制されるのは個人の自由の侵害でコロナよりも怖いと言うのです。全米では63%の親がマスク義務付けを求めていますがフロリダ共和党員の72%は反対。疾病対策予防センターは、ワクチン未接種者は接種者の10倍以上入院も死亡多いと発表し大統領府も接種の圧力をかけるのですが、政治的対立で普及が進みません。ワクチン反対者は自分の体は自分の勝手と言いますが、周囲に感染させること、医療に負荷をかけることなど考えればそれは違います。北西部ワシントン州はマスク規制やワクチン接種要求をしますが、隣のアイダホ州の共和党知事による規制拒絶で感染拡大し病院は限界超過、患者が隣州に大量流出。おかげでワシントン州では脳腫瘍手術も延期などと大迷惑。ワクチンで妊娠しなくなるとか、コロナはでっち上げだとかを信じる人も。宗教的理由で拒否という人が多いのですが、アメリカの主要宗教団体は皆ワクチン支援をしています。今やワクチン接種率はG7中最低。何でもアメリカが最高とは思わないように。
頭打ちのアメリカワクチン接種率
コロナの中等症患者は自宅待機、とバカなことを言った政府があります。一般には中等症は息苦しい程度、重症だと入院が必要、というイメージですが、日本の基準では中等症1と中等症2があり、米国の分類で2は重症に入ります。健康人の血中酸素飽和度SpO2は96%以上に対し中等症1では93%未満、2だと93%以下で死ぬほど苦しい。普通の人々に正しいイメージを持ってもらおうと、米国ジョージタウン大学助教の安川康介先生がイメージ図をSNSに載せています。「中等症」なるものの恐ろしさを正しく理解する必要があります。絵の中の文字が少し読みにくいですが、こうです。軽症=酸素は要らない。
中等症=人工呼吸器は要らない。肺炎が広がっている。多くの人にとって人生で一番苦しい。重症=助からないかもしれない。これは米国の基準では「重篤Critical」に相当します。人工呼吸器とは口から気管に管を差し込み酸素を送り込むもので、肺炎により肺の機能がひどく低下し血中酸素が不足するのを補います。もっと肺がやられるとECMOで血液を体外に取出し酸素を喰わせて戻す、まさに生死の瀬戸際です。身近に死亡された方がいますが、ひどく苦しがっておられたと聞きました。ワクチン接種が進んでいますが、重症化はしないまでも、デルタ株は感染し体内で増殖することが分かってきたので、マスクは外せず、元通りの生活が戻ることには簡単にはならないようです。
病床数を世界比較すると、日本は人口当たりのベッド数は先進諸国中最多のベッド大国です。しかしその病床当たりの医師、看護師の数は最低。コロナのような手数のかかる感染症となると直ちにパンクします。更に不測の感染症に金をかけられないと民営化と称して予算削減したため病床は中小民営病院に分散。イギリスではNHS(国民保健サービス)なる独特の制度で国中の大型病院を運営し、独自の診療報酬制度によってかかりつけ医と大病院を機能的に使い分けており、コロナのような緊急事態ではNHSが統率的に活動します。NHSには医療費は原則無料と安価で大組織ゆえに問題も多く決して夢の国ではないけど改革を繰り返し育て上げて行く点は、コロナの医療崩壊の反省点が見つかるかも知れません。
高齢患者を救急車で搬送したが車中で24時間待機、血中酸素飽和度は即入院レベルなのに受け入れ先なしと老人施設に返送。別の70代の母は脱水状態で痛くてうめき、40代息子は喘息とコロナで動けず、その妻は妊娠中でうつれば死の危険が高いがそれでも自宅待機。別の家、80代と60代の母娘家庭で母は排泄物のついた寝具に横たわるが感染した娘は動けない(中日新聞)。人口百万当り一日当りの新規感染者数は、一月頃英国は800人、フランスもスペインも300人越え、日本は5月に増えたものの50人程度と一桁少ない。欧州諸国の医療崩壊は想像を超える惨状だったでしょうが、一桁少ない日本が上記のあり様?
病床数を世界比較すると、日本は人口当たりのベッド数は先進諸国中最多のベッド大国です。しかしその病床当たりの医師、看護師の数は最低。コロナのような手数のかかる感染症となると直ちにパンクします。更に不測の感染症に金をかけられないと民営化と称して予算削減したため病床は中小民営病院に分散。イギリスではNHS(国民保健サービス)なる独特の制度で国中の大型病院を運営し、独自の診療報酬制度によってかかりつけ医と大病院を機能的に使い分けており、コロナのような緊急事態ではNHSが統率的に活動します。NHSには医療費は原則無料と安価で大組織ゆえに問題も多く決して夢の国ではないけど改革を繰り返し育て上げて行く点は、コロナの医療崩壊の反省点が見つかるかも知れません。
病床数は多いけど医師・看護師数は最低
感染は一桁少ないが医療崩壊 中日新聞
1892年に英国の科学者がガラス製の外瓶の中に、外周に銀メッキをしたガラス製内瓶を収めた二重瓶で、内外瓶の隙間を真空にすると中身が冷めないことを発明しました。1904年にはあるドイツ人がこれを家庭用に製品化して世界に拡がりました。昔、学校で熱が伝わる方法には伝導、対流、輻射の3つの手段がある、と教わりましたが、魔法瓶では、内瓶と外瓶は口元以外では繋がっていないので熱伝導ができません。内外瓶の隙間は真空なので空気の対流ができません。内瓶外周は鏡なので輻射熱を出せません。こうして、見事に3つの熱伝達を止めるので、暑いコーヒーや氷水を一日中携帯できるのです。明治末期の1910年頃にはドイツから輸入されていましたが、1912年に電球会社に勤務していた人が電球製造技術を生かした国産化に成功、ガラス工業が盛んだった大阪で続々と魔法瓶製造会社が現れて普及が進んだようです。当初内瓶・外瓶はガラス職人が真っ赤に溶けたガラスを口で吹いて風船のように膨らます「手吹き」で製造していましたが、戦後、現在の生産が「象印」等により自動化され一挙に国内に広がりました。重いのと、落とすと割れるのが泣きどころでしたが、1978年には丈夫で軽量なステンレス製が開発され更に手軽に使えるようになっていて、今やどこの家庭でも愛用されています。「驚くべき発明なる寒暖壜」とある当時のTHERMOS社の広告。もう一つは、魔法瓶組立をする女性で日本の戦後復興を紹介するナショナルジオグラフィック誌の写真です。
全国魔法瓶工業組合ウェブサイトより
快適な季節は意外に短いもの。そんな貴重な時期には心地よい開け放った暮らしをしたいものです。開け放つとは、風により屋内空気を外気に入れ替えることで、これを「通気」と言います。似たようで異なるのが「換気」です。こちらは暖冷房で家を締め切っていても家の空気を健康に保つため1時間に家全体の空気の半分を入れ替えするものですが、「通気」は家の中に風を通過させるものです。掃出し窓を開けた場合、家内外の温度差により外気が寒ければ開口部分の下辺から外気が流入、上部分から暖気が外へ流出、こうして内外気が入れ替わります。ただこれは通気ではありません。大気は最低毎秒0.5~1mほどの風が常にあり、この風に乗せて家の中の空気を入れ替えるのが「通気」でこれには風の入口と出口が必要です。温かい時期の、やや南からくる気流を利用するには、南窓から入った風が抜けて行く出口と、入口出口を結ぶ風の通路を確保してやる必要があります。今の家で風がどう通り抜けて行くかを簡単な絵にかいてみると良いでしょう。この時、特に夏に、1階の窓から入った空気が、家の中の暑い空気に乗って2階へ上がり窓から抜けて行く、と言うのはダメなことは実験で確認済です。空気の通路は同じ階同士で確保します。空気の出口入口は常に必要です。同時吸排気型でない台所換気扇を動かすときは近くの窓を少し開けましょう。24時間換気装置装備の家では決して給気口を閉じないようにしましょう。
経済に大打撃を与えているコロナ禍、収束の決め手はワクチンです。ジョンズホプキンス大学が国別に人口の何%にワクチン2回接種がされたかを公表しており、1位ジブラルタル95%、2位イスラエル57%、その他米国27%(1回以上は44%)、猛流行から立ち直った英国19%(51%)、モロッコ12%等があり62位が日本0.7%(1.7%)です(4/28)。欧米の人口百万人当りの新規感染は日本の数倍~十数倍(4/25)なので、供給が遅いとEUがアストラゼネカを訴えるようなワクチン争奪戦の最中ですから日本に潤沢に入荷しなくて当然かもしれません。ならば日本は自分でワクチンを作る力はないのでしょうか。ワクチンは開発・製造共に巨大なリスクと投資が必要で商売としては成り立ちにくい。そこでこれを国の安全保障ととらえて膨大な支援をした国の産物がファイザーなど先行各社のワクチンです。日本政府は初めからあきらめて外国頼み、事故不問など条件付きで契約しました。それでも20年度補正予算で2700憶円の国産ワクチン補助金が織り込まれましたが、米国がワクチン開発を急がせた予算は1兆円規模、急がせるだけにです。例の一律10万円の給付金の予算が13兆円だったことを考えると政府は余程日本の研究者をバカにしているようです。安全保障は軍事だけではなく、新規ウィルスの暴発も国を根底から揺さぶるもので、そのための基礎研究を国が支援することは重要です。逆に早期開発ができれば戦略物資にすらなります。最先行のアンジェス+大阪大学は既に第二段階臨床試験に進んでおり国を挙げて支援したいものです。
https://coronavirus.jhu.edu/
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南フランスの川の砂州で水飲みに来た鳩の群れに突然水中から大きな魚が飛び出して襲い掛かり鳩をくわえて川に消える様子が目撃されました。問題のヨーロッパ大鯰(オオナマズ)、成長すると3m、270kgにもなる代物で元々東欧では食用にされていました。それを1974年にある釣り人が稚魚数千匹を持ち込みスペインの川に放流したのが西欧に広がってしまいました。これがサケやニシン科のアリスシャッドなど海から川へ産卵にくる魚を滅ぼしてしまう危険が懸念されています。これら海と川を往復する魚はただでさえダム建設や水質汚染、乱獲の影響で苦しんでおりこれら重要な回遊魚を絶滅させかねないのです。ダムではアユやサケなど産卵に遡上する魚の為の魚道やトンネルが設けられていますが、ガロンヌ川ではその水路で遡上するサケを待ち伏せ捕食するなど、狩りの技は恐ろしい。世界の魚類の半分は淡水で暮らしていますがこうした淡水生態系がダムや汚染や乱獲で絶滅の脅威にさらされ、なかでも外来種の導入が最も重大な原因だということです。日本でも釣り人が持ち込んだバスが湖や池に繁殖し問題になっているのと同じです。更に気候変動の影響がこれに拍車をかけています。大鯰の産卵には水温20℃以上が必要なのに、寒冷なベルギーやオランダの川の水温が上がり大鯰の大繁殖が見られるようです。全淡水種数は1970年から42年間で83%減少とのこと、要注意です。
鳩を狙うヨーロッパオオナマズ ナショナルジオグラフィック より 一覧へ戻る
テテ-マイケル ポマシーは西アフリカのトーゴで生まれ育った普通の少年でした。ある日、いつものように実を採ろうとヤシの木てっぺんに登りました。その時突然蛇が現れました。彼は驚いて木から墜落して、ひどくケガしてしまいました。テテ-マイケルの父は怪我を治すため彼を蛇神教団に連れて行きました。トーゴの田舎では父親の言うことには逆らえません。蛇神教は彼に教団の僧侶になるように勧めましたが、彼はそんな人生は嫌だと断って帰りました。怪我が治った後、ある日、彼は宣教師の図書室で本を物色していて「グリーンランドのエスキモー」という本を見つけました。読んでみるとそこは余りに寒いので蛇がいないことが分かりました。おー、蛇がいない!天国じゃないか。彼はすっかりエスキモーに取りつかれてしまったのです。みんなは「おまえ、頭がおかしくなったんだろ」と言いましたが、彼はとうとうトーゴを抜け出してグリーンランドへ向かいました。16歳の時のことです。船賃などある筈もなく、働きながら8年かけてついに目指す国、グリーンランドに到着しました。
グリーンランドのエスキモー達にとって、彼は初めて見る「黒い人間」でした。テテを見るとみんな会話を止めてしまい、恐怖のあまり泣き出す子供たちもでる始末。でも族長たちは歓迎してホストになってくれ良い友達になりました。そこはアフリカとは全く別世界で、彼は彼等の言葉も、暮らしの何もかもをも学ばなくてはなりませんでした。エスキモーたちは伝統を守って暮らしていることが分かってきました。皆はアザラシの肉や白イルカの皮を食べていましたが彼は始めのうち喉を通りませんでした。だが次第に彼らの暮らしに慣れ、犬ぞりも操れるようになり、暮らしの底に流れる自由さが分かってくると共に、とても幸せを感じるようになりました。エスキモー達は彼をもっと北方へも連れて行ってくれたのですが、そこは本当に美しい景色でした。そして次第に彼はこのまま死ぬまでグリーンランドにいたいと思うようになりました。でもある時、彼はふと考えました。故郷の人々は極夜を見たこともなく、あのオーロラのウソのような美しさも知らない。永い間、植民地として支配され、平和で静かな暮らしを突然奴隷として狩られ、そんな風に苦しめられて来たアフリカ人のために、この素晴らしい暮らしのことを伝えようと決心し、故国に帰る決心をし、5年かけて本を書きました。和訳もあります。でも心の奥底では故郷になってしまったグリーンランドで命を終えたい気持ちは強いと言います。そのうちきっと帰るのでしょう。
(BBCワールド放送 歴史の目撃者シリーズより)
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寒い時期には室温が気になります。ところが人が寒暖を感じるのは室温だけではなく、湿度や空気の流れなど住まいのいろいろな要素の影響を受けますし、もちろん着衣の厚い薄いも強い影響があります。常識的な着衣で室内に居るとき、人間は「作用温度」を体感します。作用温度は「室温と平均輻射温度MRTを足して2で割った値」、すなわち室温とMRTの平均値で、人間は「室温」と同時に同じ強さで「MRT」をも感じているということです。ではMRTとは何か?簡単な実験をして下さい。頬から2㎝離して手のひらを広げてみるとあなたは頬に温かさを感じます。冷蔵庫から牛乳パックか何か出して同じようにすると頬が冷えた感じがします。このように人は触っていなくても壁や窓や天井や床や家具や、周囲のあらゆるものの温度を輻射により感じています。こうした目に入る周辺すべてのものの温度の平均値が平均輻射温度MRTです。室温は同じでも壁や窓や床など周りの温度が低いと寒く感じます。逆に周りの壁などの温度が暖かければ、室温は低めで吸う息に涼しさを感じる程でも心地よい温感になります。ではどうしたら周りの温度MRTを下げずに済むか。1つは2重ガラス窓や断熱の良い壁や床で外の寒さが室内に伝わりにくくすること。2つめは暖房を切って壁や床を冷やしてしまわないことです。太陽熱を使った全室24時間暖房などの蓄熱床暖房の快適さの秘密はここにあります。居住快適性についての昔からの研究は下記を。
https://www.chiryuheater.jp/useful_info/sumigokochi05-03.html
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世界を大混乱に落とし込んでいる新型コロナ(COVID19)騒ぎですが、アメリカやイギリスでワクチン接種が始まりいよいよこれで普通の時代に戻れるかと期待が高まります。しかしことはそう簡単ではないようです。1月終わりごろヨーロッパ連合EUと英国製薬大手アストラゼネカ社は激しい争いをしました。それは日本の数十倍の感染が進行するEUにしてみれば当初約束通りにワクチンが供給されないことによる必死の争いでした。日本では国内生産をするようですがそれにしても皆に行き渡るにはかなりの期間がかかりそうです。供給が進んだとしても次は金持ちの先進国だけが独占して良いのかという問題があります。一方、医学的にはウイルスの変異の問題があります。当初からこのウィルスは変異力が強いと言われていた通り12月には英国でより感染力が強いB.1.1.7、南アフリカで501Y.V2が、1月にはブラジルでP1が出現しワクチンの効果が心配されました。ワクチンはウィルスが人に取りつくための突起部の蛋白質を攻撃標識としていますが、幸い今のワクチンで対応可能とのこと。これはウィルスと人間の免疫系との戦いで、敵は次々に変異して網をくぐるような新手を繰り出してきます。そこでウィルスの進化を遅らせ変異を減らす為には従来通りマスクをし、手を洗い、密着を避け、出来るだけ早期にワクチン接種をすることが必要と専門家は言います。じゃあ今までと変わらないじゃないか?そう、当分ダメのようですね。
(アストラ社のは南ア変異に効果が悪いという話が出てきました21.02.07)
一日最大5千人にワクチン接種する英国グラスゴーの病院 BBCより
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身内が新型コロナに罹ったため隣近所からあたかも病原菌のように見られ、止む無く集合住宅を引っ越す羽目になった、という話は珍しくないようです。患者や濃厚接触者はどれ程、いつまで危険なのでしょうか。昨年5月に台湾の研究チームが100人(内9人無症状)の感染者とその濃厚接触者たち2,761人を丁寧に追跡調査し論文を出しました。濃厚接触者のうち感染したのは22人でしたが、22人はすべて元の感染者の発症から5日目以前に接触していました。発症よりも前、感染に気付かないうちに接触した人も感染、医療関係者よりも家族親族内の感染率が高かった。発症前の接触だけで感染した例もありました。無症状者から感染した人はいませんでした。結局、発症から一週間もすると感染力がなくなるようです。身近に高熱で入院が二人、軽い風邪熱一日程度のほぼ無症状が一人いましたが、いずれも退院時にPCR検査はされません。風邪熱氏は保健所放免直後に自主検査したらウィルスがいましたがその後消えました。多分居ても感染力は無かったのでしょう。メディアは感染数で煽って脅すのも必要でしょうが、周囲から「不潔」扱いされ白い目で見られる罹患者を思うと治癒後のことも正しく報ずるべきです。これは台湾の研究チームの論文ですが、コロナ初期の頃、発熱が3日続かないとPCR検査はしてもらえず、検査結果が出るのにまた3日。これで発症後一週間経過し感染力は消滅。それから2週間の無意味な閉じ込めをやっていたとは。
重症患者と戦う医療従事者(BBCニュースより)
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NHKの「ためしてガッテン」で家の中に虫が一杯入る例をあげ、サッシの角辺りからクモなどが次々に吸い込まれる映像と共に「家が虫を吸い込む」という紹介をしていました。原因は換気扇による吸引で、対応としては計画換気用の吸気口を開くと良いとのこと。この家では換気のためレンジフードファンを常時運転しているとのこと。私は「こりゃあ大間違いだ」と驚きました。昔と今のサッシの違い、24時間換気システムとレンジフードファンの違いを混同して報道されたのです。昔のアルミサッシは確かに隙間だらけでしたが、近年使われるアルミ樹脂複合二重ガラスサッシには虫が吸い込まれるような隙間はありません。24時間換気が義務付けられたのは2003年のことで、それ以前の住宅にはトイレと浴室とレンジファンだけで給気口などありません。義務付け後の住宅も確かな吸引力を持つセントラル型換気は少なく、多くは吸引力が低い各室パイプファンのため虫まで吸い込む力はありません。もっとも給気口を閉めている家が多いのは空気質維持の点から良くありません。この放送の最大の欠陥は、24時間換気とレンジフードファンを混同していることです。換気ファンは家全体で毎時140㎥の排気、レンジファンは毎時550㎥と4倍近く強力です。換気用給気口は強風時に吹込みがないよう毎時28㎥以上の流入を抑制しますので、とうていレンジファンの排気をカバーできません。そこで同時給排気レンジファンが必要になります。さもなくば料理の時は台所近くの窓を少し開けるのが正解です。
同時給排気型レンジフードファン
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